日本史探究・定期試験・大学受験に役立つ鎌倉歴史散歩(8)鎌倉文化

杉本寺は、鎌倉最古の天台宗の寺で、天平6年(734年)に光明皇后の発願で創建された。

鎌倉文化(12世紀末〜14世紀初め)
特色:伝統文化の革新・武家政権が登場し、貴族が危機意識をもったことが背景
武家文化の基盤形成・公家文化を摂取
留学僧・渡来僧による宋・元文化の伝来

仏教  鎌倉仏教
新仏教  特色:武士・庶民も対象
易行・選択・専修(行い易い教え方を選び、専心して納める)
浄土教系:他力、念仏

(a 浄土  )宗
法然:本山は知恩院/著書は「選択本願念仏集」
専修念仏

(b 浄土真 )宗(一向宗)
親鸞:本山は本願寺/著作は「教行信証」
悪人正機説(唯円「歎異炒(たんにしょう)

(c  時  )宗 一遍:本山は清浄光寺/   
「一遍上人語録」(門弟が編集)
踊念仏と賦算(ふさん)/時衆(遊行した人々)

法華信仰
日蓮宗:
日蓮:本山は久遠寺/書書は「立正安国論」(北条時頼に提出)
(d  題目   )(南無妙法蓮華経)法華経至上主義/他宗排撃
四箇格言「真言亡国・念仏無間・禅天魔・律国賊」

禅宗系:自力、座禅
(e  臨済     )宗
栄西:本山は建仁寺
/著書は「興禅護国論(こうぜんごこくろん)
公案問答(師からの課題を解決)
/幕府首脳の帰依
「喫茶養生記」を源実朝に献上
渡来僧
蘭渓道隆(南宋):北条時頼の帰依/建長寺開山
無学祖元(南宋):北条時宗の招き/円覚寺開山

(f   曹洞宗         )宗
道元:大本山は永平寺/著作は「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)」    
只管打坐(しかんたざ):ひたすら坐禅(懐奘(えじょう)「正法眼蔵随聞記」
入宋 権力・世俗と隔絶

旧仏教 南都・北嶺の諸宗派・寺院の革新の動き
背景:神仏教の刺激/破壊的な新仏教への批判

法相宗:貞慶(解脱(げだつ)):中心寺院は笠置寺(かさぎでら)
「興福寺奏状」で法然の専修念仏を批判

華厳宗
明恵(みょうえ)(高弁):中心寺院は高山寺
摧邪輪(さいじゃりん)」で法然の専修念仏を批判

律宗 
叡尊(思円):西大寺再興
忍性(良観):北山十八間戸(ハンセン病)などの患者救済施設

和歌:勅撰集…「新古今和歌集」
撰者:藤原定家・藤原家隆らが後鳥羽上皇の命で撰集
特徴:新古今和調、情趣・技巧的、本歌取り
歌人:定家・家隆・西行・慈円など
家集…「山家集」西行の歌集      
「(g 金塊和歌集   )」…源実朝の歌集/万葉調の歌を含む

軍記物語
「平家物語」(信濃前司行長?) 琵琶法師の「平曲」で民間普及

史書 「(h    愚管抄       )」(慈円)
道理・末法思想による
歴史観で記述:武家政権出現の必要性を解き、後鳥羽上皇の討幕計画を諫止(かんし)

「水鏡」(中山忠親?)               
「(i  吾妻鏡        )」鎌倉幕府の記録
元亨(げんこう)釈書」(虎関師練)」:日本仏教史    
有職故実:「禁秘抄」(順天天皇)

古典研究:「万葉集注釈」(仙覚)、「釈日本記」(卜部兼方(うらべかねかた)

書庫(j  金沢文庫       ):北条実時が武蔵国金沢に開設/後に称名寺が経営

神道:山王(日吉)神道(天台宗派)・両部神道(真言宗系)
(k 伊勢         )神道(度合神道)
「渡会家行」(伊勢外宮の神職)の形成/著書は「類聚神祇本源」
神本仏迹説(しんぽんぶっしゃくろん)」(反本地垂迹説(はんほんじすいじゃくせつ)) 

美術
傾向:動的で力強い、伝統の見直し、宋代美術の影響
契機:京都の復興、鎌倉の建設

1180年の南都焼討ちで焼失した東大寺の復興
(l    重源       ) 観進上人として復興に尽力
陳和卿(ちんなけい)(宋の工人)の協力

建築:(m    大仏       )様(天竺様):東大寺南大門
(n   唐様    )様(唐様):円覚寺舎利殿
和洋 : 蓮華王院本堂(三十三間堂)、石山寺多宝塔
折衷様(新和様):観心寺金堂
作者:奈良仏師 康慶・運慶らを「慶派」と呼ぶ
特徴:写実的・剛健・人間味
作品:慶派:東大寺南大門金剛力士像 阿形・吽形(運慶・快慶ら)
東大寺増形八幡神像(快慶)
東大寺重源上人像
興福寺無著(むちゃく)像・世親(せしん)像(運慶ら)
興福寺天灯鬼像・龍灯鬼像(康弁ら)
六波羅蜜寺空也上人像(康勝)
蓮華王院本堂千手観音像(湛慶)
明月院上杉重房像 
高徳院阿弥陀如来像

絵画:絵巻物
縁起:「北野天神縁起絵巻」
「石山寺縁起絵巻」
「春日権現験記」(高階隆兼(たかしなたかかね)
「粉河寺縁起絵巻」「山王霊験記絵巻」

伝記:「法然上人絵伝」
 「一遍上人絵伝」(円伊)
「鑑真和上東征絵伝」

合戦:「後三年合戦絵巻」「平治物語絵巻」
「蒙古襲来絵巻」肥後国竹崎季長(たけざきすえなが)の武功

仏教:「地獄草子」「餓鬼草子」

武家:「男衾(おぶすま)三郎絵巻」

似絵:大和絵の肖像画/藤原隆信・信実により確立
伝源頼朝・平重盛像(伝隆信)、後鳥羽上皇像(信実)
伝源頼朝像      
平重盛
後鳥羽天皇(上皇)
(o   頂相(ちんぞう)       ):禅宗の師僧の肖像で、師から弟子に与えられる

その他    

書道:青蓮院(しょうれんいん)流(和洋「世尊寺流」+宋・元の書風) 尊円入道親王「鷹巣帖」

工芸:甲冑(かっちゅう): 明珍

刀剣:京都の藤四郎吉光・鎌倉の[岡崎]正宗・備前の[長船]長光

陶器:瀬戸焼(尾張):加藤景正?
備前焼・越前焼・常滑焼

「保元物語」「平治者語」「源平盛衰記」

説話文学
「宇治拾遺物語」 
「十訓抄」
「古今著聞集」
「沙石集」

随筆
「方丈記」
「東関紀行」(源親行?)
「十六夜日記」(阿弥陀仏)

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